オランダ最大のお祭り「王の日」

4月27日は、オランダの人々にとって重要な一日。オランダの公式の祝日であり、国王の誕生日を国を挙げて盛大に祝う「王の日(Koningsdag)」です。王の日当日にアムステルダムを訪れて、その盛り上がりを体験してきました。一体どのような楽しみ方ができるのか、ご紹介します。

 

国を挙げての大パーティー

 

「王の日」の伝統は、1885年8月31日にWilehmina王女の50歳の誕生日を記念して「王女の日」を国全体で祝ったのが始まりです。現在は、現行のウィリアム・アレクサンダー王の誕生日である4月27日に行われています。

年に一度の特別な祝日で、オランダ人は「王の日」が近づくと、1週間以上前からそわそわし出します。街の中にはイベントの告知ポスターが溢れ、人々は世代や性別、国籍を問わず、「王の日」の一日を誰とどんなふうに過ごすかを楽しみにしています。実際の内容は、オランダに住んでいない観光客でも誰でも参加できる、オープンマインドなお祭りです。

王の日は、当日だけではなく、前日の晩から盛り上がります「王の夜(King’s night)」と呼ばれるパーティやDJやライブ演奏などの音楽イベントがそれぞれの街で行われ、当日にむけて盛り上がりを増していきます。

 

早朝のフリーマーケット

 

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王の日当日の4月27日午前中9時ごろ、街中にはすでにいつも以上の人出が見られます。それもそのはず、王の日には、朝から野外フリーマーケットが行われるのです。

場所さえあれば、誰でも自由に出展できるこの野外フリーマーケット。その多くは、個人が自宅で不要になったものを転売しているという状態なので、探せば掘り出し物がたくさん見つかります。良いものを買うためには、早い者勝ちなので、前日にパーティに参加したとしても、がんばって早起きする必要があります。

アムステルダムのアルティス地区の動物園の広場では、子ども向けの服やおもちゃなどを集めたフリーマーケットが行われていました。一方で、 レンブラントの家の近くにあるニーウマルクト(Nieuwmarkt)地区では、大人の古着などがたくさん売られていました。場所ごとに雰囲気も商品の内容も大きく違うようです。

 

国中がオレンジ色に染まる日

 

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王の日に街を練り歩くなら、ひとつでもオレンジ色のアイテムを身に着けるのがおすすめです。というのも、この色はオランダの国を象徴するカラーなので、王の日には皆がこぞって着る色なのです。見ているだけで元気になれるようなビタミンカラーですよね。オランダでは日常的に愛飲されている搾りたてのオレンジジュースと同じ色です。露店では、 生搾りオレンジジュースのほかにも、首飾りや帽子、付け耳やシャツ、サングラスなどなど、オレンジ色のグッズがたくさん売られています。せっかくなので一つ購入して身に着けると、お祭り気分が増してもっと楽しめるかもしれません?!

 

ちょっとした大混乱を楽しむ日

 

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アムステルダムの街中では、あちこちに特設会場が設置され、DJやバンドが演奏を行っていました。階上の前の広場にはたくさんの人が集まって、踊ったり飲んだり騒いだりととても賑やか。道路が人混みで塞がってしまって、通り抜けられない場所があるくらいです。「踊る阿呆に見る阿呆」……なんて言葉もありますから、人にもまれながらも一緒に踊って盛り上がると楽しいのですが、くれぐれもスリや不審人物には気を付けましょう。また、自転車や大荷物で通り抜けるのは至難の技です。また、道路中に散らばる空き缶や空き瓶につまづかないようにご注意を!

街中のバーは昼過ぎからすでに混雑していて、大盛り上がりです。ビールを飲んでいる人がほとんどです。街中でも、路上演奏するアーティストや、バーやパブ、レストランのテラスで生演奏を聴かせるバンドや歌手など、にぎやかな音楽には事欠きません。

 

船上パーティーが盛ん

 

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運河を眺めていると、いつもに増してたくさんのボートが通るのが見えます。ぎっしりと人を乗せたボートの上では、船上パーティーに盛り上がる人々の姿が。大音量でそれぞれに好きな音楽を流しながら歌い踊り、ボートで運河を行く、オランダ人たちの愉快な飲み会が行われています。中には、船員風のコスチュームにこだわった一団などもいます。こちらから手を振れば、振りかえしてくれること請け合いです!

 

全体的に物価が上がる一日

 

街中にはフードやドリンクの屋台が溢れ、どこでもフライドポテトやハンバーガー、揚げ春巻き、焼きトウモロコシなどの軽食が販売されています。値段は普段よりも高めであることが多く、お店での食事やストリートフードも今日は特別価格になっているのを見かけました。ですので、節約したい人は食品や飲み物はスーパーマーケットで買うのがよさそうです。実際に、地元のオランダ人たちは、缶ビールを持ち寄り、広場や音楽イベントがある場所に集まってのんびりと飲んでいたり、街を練り歩きながらお酒を飲んでいることが多かったようです。普段は街を歩きながらお酒を飲んでいる人はあまり見かけませんが、この日に限っては多くの人が缶ビールを片手に歩きまわっていました。

 

特別な王室イベントも満載

 

2017年の王の日には、王室一家がアムステルダムの中心にある王宮の前のダム広場にお目見えするイベントも開催されました。国王の姿を見たい人なら、誰でも広場に集まってイベントに参加することができます。

さらに、2017年の王の日は、ウィリアム国王が50歳になることを記念して、同じ4月27日生まれの国民150人を特別に国王とのディナーに招待するという特別なイベントも行われました。また、その後の週末には、「50」という数字に因んで、王宮が50時間休みなく続けて無料で特別公開されるという催しもありました。結果、オランダならではの茶目っ気たっぷりの王室イベントが連なる3日間となりました。

 

機会があればぜひ、国内最大級の祝日イベント「王の日」の時期にオランダを訪れ、オランダ王国全体がパーティーで盛り上がる一日を体感してみてください。