オランダの小都市「ハーレム」探訪

オランダ観光といえば、まずアムステルダムかデン・ハーグの街を訪れる方がほとんどだと思います。その2つの街だけでも多くの見どころがあり、1週間ほどでは時間が足りなくなるくらい、充実した時間を過ごされることと思います。

ですが、もう少しお時間がある場合や、にぎやかな街の喧騒から逃れて、ほっと一息つきたい……と、旅の途中に感じる方に、おすすめしたい場所があります。

それが、アムステルダムの隣町「ハーレム(Haarlem)」。今回は、この美しいオランダの小都市ハーレムについてご紹介いたします!

 

ハーレムってどんな街?

 

せっかくオランダを訪れたからには、現地に住む人の普段の暮らしぶりがわかるような、小さな街を訪れてみたい、と思う方に、ハーレムはぴったりの街です。アムステルダム中央駅からは電車で約15分で行けるため、アムステルダムから日帰りで簡単に訪れられます。

ハーレム(Haarlem)という街の名前は、オランダ語で「楽園」を意味する言葉から来ているそうです。街としての規模は大きくないけれど、風車や運河、歴史的な建造物や美しい中央広場を持っているので、巷では「ミニチュア版のアムステルダム」と呼ばれるハーレム。アムステルダムの人口は78万人ですが、ハーレムは人口15万人と聞いて、地味な郊外の街かと思いきや、実際に訪れると、その歴史ある美しい街並みや落ち着いた雰囲気といった小都市ならではの魅力を持つ場所です。

中世にまでさかのぼる歴史を持つハーレムの街は、古くは交易の要所として、街の南北を貫くスパールネ川の周辺に街を発展させていったのが始まりです。その後、ビール醸造やチューリップ産業などで栄え、現在はアムステルダムの西側に位置するベッドタウンとしての性格を強めています。

 

ハーレムの見どころをご紹介

 

アムステルダム中央駅のプラットフォーム1番もしくは2番から電車に乗り、約15分でハーレム中央駅(Haarlem Centraal)に到着します。この際、ハーレム中央駅よりひとつ前のHaarlem Spaarnwoude駅で間違えて降りないように気を付けてくださいね。

ハーレム中央駅に着いてから、まず最初に注目していただきたいのは、その駅舎です。1839年に建造され、1908年に今の姿に改装された、木造の部分も多く残る駅舎は、オランダ国内で唯一、アール・ヌーヴォーもしくはユーゲント・シュティールの優雅な建築スタイルで築かれたものです。駅のプラットフォーム中ほどにある待合室の装飾も美しいので、ぜひのぞいてみてくださいね。

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ハーレム駅から街の中心へ向かうために、駅の南口から出て、そのまま南の方角にまっすぐ歩いていきましょう。駅前のバスロータリーに向かって右側の、お店の並ぶ人通りの多い道を進んでいくとわかりやすいです。道沿いに進むと、途中に橋があります。アムステルダムにどこか似た運河のある風景を眺めながら橋を渡り、商店街が続く道を直進すると、Grote Marktと呼ばれる、街の中心的な広場に到着します。ここがハーレム市民が誇る、街の歴史的な外観を代表する場所です。大教会に近づくにつれ、その大きさと美しさに圧倒されること請け合いです!

広場に向かって右手には、公式の観光案内所があります。街の地図は有料ですが、催し物のパンフレットやお土産物などを扱っている市営のインフォメーションポイントです。案内人も常駐しているので、何か探しものがあれば、こちらで聞いてみると良いでしょう。もちろん英語でOKです。

 

見ても聴いても美しい大教会

 

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大教会(Grote KerkもしくはGrote of St.Bavokerk、聖バフォ教会とも呼ばれます)はハーレムという街を象徴する一大モニュメントで、75メートルの尖塔が建物に寄り添い、空に向かってそびえたっています。月曜から土曜までの10時から17時までにここを訪れれば、この14世紀にまで遡る歴史を持つ教会の美しいゴシック調の内装を見学できます。入場料は大人2.5ユーロです。

実はこの大教会は、視覚だけではなく、聴覚でも訪れる人を感動させてしまう、ある秘密を持っています。それは、オランダの名オルガン製作者だったクリスティアン・ミュラーによって18世紀に手がけられた、世界的に見ても大きく美しいパイプオルガン高さ約30メートル、5000本以上のパイプを持つこのオルガンは、1738年に設置されて以来、ヘンデルやモーツァルトなど、多くの有名な音楽家によって演奏されてきました。まさに、街の誇る音楽的な財産です。ハーレム市では今でも、世界的に見ても珍しい国際パイプオルガンフェスティバルが、この教会で毎年6月に開催されています。

その他にも、合唱とオルガンやカリヨン(組み鐘)のコンサートやランチタイムコンサート、夏季限定のナイト・コンサートなど、音楽イベントが盛りだくさんです。5月から10月の間は、入場無料のオルガンコンサートも定期的に開かれています。演奏スケジュールはこちらのウェブサイトでご確認ください。(http://www.bavo.nl/muziek/orgelconcerten/)

 

ハーレムの核をなす「広場」の魅力

 

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教会の前の大きな広場は、ハーレムの街にとって中心的な役割を果たしています。広場を取り囲むカフェやレストランにはオープンテラスがあり、人々が時間を問わず集い、幸せな時間を過ごす場所となっています。オランダの軽食やビールを出すカフェやバー以外にも、英国式パブやメキシコ料理のお店、お寿司などの食べ放題のレストランもあります。ハーリングなどのオランダ名物のストリートフードが楽しめるお魚屋さんの立ち食いスタンドが出ていることがあるので、軽食の種類も豊富です。

 

ショッピングにおすすめの理由

 

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ハーレムの街を少し歩くと、面積が小さいわりには、たくさんのお店が並んでいることに気づきます。ファッション小物や洋服、雑貨などのセレクトショップが並び、その多くが洗練されていて、値段も比較的お手頃です。アムステルダムのように自転車や車の交通が激しくないので、商店街を歩きやすいという利点もあります。何よりも、多くのお店が大教会や中央の広場近くの通り沿いに集まっているので、一度にたくさんのお店を回るのにちょうどいいんです。ショッピングの合間に休憩するカフェにも事欠きません。そのため、ハーレムの街はショッピングに最適な場所、という定評があるくらいです。

また、毎週土曜日に中央広場で開かれている土曜の野外マーケットもおすすめです。普段の落ち着いた雰囲気とは打って変わった、活気あふれるハーレムの一面が見られます。

ただ一つ注意したほうがいいのは、オランダの他の街の例にもれず、夕方18時ごろになると、飲食店以外の多くのお店が閉まってしまうことです。午前中のうちに訪れて、買い物などがあれば早めに済ませたほうがよさそうです。

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風車、博物館などにも注目

 

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ハーレムの街の中心街から少しはずれた場所には、展望台のついた風車小屋「De Molen van Adriaan」があり、晴れた日には眺望が楽しめるそうです。他にも、フランス・ハルス美術館やオランダ最古といわれているタイラース美術館移動式オルガン博物館フィルハーモニーホールなど、文化的な見どころがたくさんあります。

年間を通して開かれている、さまざまなイベントも見逃せません。コミックフェスティバル、イラストレーションフェスティバル、夏のジャズフェスティバルなど、個性的な催し物があるので、ハーレム市の公式サイト(http://www.visithaarlem.org/)で事前に日にちや場所の詳細をチェックしておくと、ハーレム訪問の楽しみが何十倍にも広がると思います。

ハーレムの街で、お気に入りの場所を見つけることができますように……♪

 

≪インフォメーション≫

アクセス方法: アムステルダム中央駅より電車で約15分、Haarlem Centraal駅下車

公式サイト: http://www.visithaarlem.org/