ヨーロッパ最古・アムステルダムの中華街

世界中、どこへ行っても各地にチャイナタウンがあることは周知のところ。ですが、その中でも指折りの長い歴史を持つ中華街が、オランダのアムステルダムにあるのは意外と知られていません。アムステルダム中央駅から歩いてすぐの場所に、通りに入るとすぐにヨーロッパとは思えないような、本格的なアジアの雰囲気が漂うエリアで、地元民には安くて美味しいエスニック料理や食材が買える場所として根強い人気を誇っています。今回は、そのアムステルダムのチャイナタウンの見どころをご紹介していきます。

 

駅至近の活気あるアジアンタウン

 

チャイナタウンは、アムステルダム中央駅から見て、南の方角にあるニーウマルクト地区(Niewmarkt)というエリア内に広がっています。通りの名前を挙げるなら、Stormsteeg、Gelderse Kade、Zeedijkという道路に、チャイナタウンを構成するお店が集まっています。

アムステルダムの街とチャイナタウンの歴史の深さは、街の至るところから見て取れます。何よりおもしろいのは、道や広場の名前が書かれている道路標識がオランダ語と中国語の二か国語表示になっているところ。日本人にとって、親しみやすい漢字が突然オランダの街中に現れると、びっくりする反面、なんだか懐かしい気持ちになりますね。

中央駅からは距離はとても近いのに、チャイナタウンへの行き方は意外とわかりづらいので、ここでご説明します。まず駅の南口(中心街方面)を出て、トラムが縦横に走る駅前広場を通り抜けます。車の走る大通りを渡って、左側、つまり東の方向に少し進んでください。Hotel NH Collection Barbizon palaceという大きなホテルが見えます。その脇にあるゼーデイク(Zeedjik)という小さな通りを見つけたら、もう着いたも同然です。そこから中華街に入っていくことができます。

ゼーデイクには、パブやバー、レストランといった主に夜賑わうお店が立ち並んでいます。そのため、平日の午前中には人通りが少なくて歩きやすいので、チャイナタウン訪問が目当てなら、ランチタイムに訪れるのがおすすめです。

通りを進んでいくと、中華料理を始めとするアジアンレストランはもちろん、中国やタイ、日本、韓国、インド、インドネシア、ベトナムなどなど……数えきれないほど多彩なアジアン・レストランの看板が目に飛び込んできます。美味しそうな匂いもそこらじゅうにただよっていて、思わず足を止めてしまいます。

中には、飲食店だけではなく、食材や日用品、美術品などを販売するお店、中国式の漢方薬を売るお店やマッサージ店なども所狭しと並んでいます。オランダにいながら、アジアの活気を感じられる場所です。アムステルダムの他のエリアに比べると、あまり整った印象はなく、ごちゃごちゃと小さいお店がたくさん集まったアジアのマーケットのような雰囲気が漂っているのが特徴的です。

 

ランチがお得なレストラン「New King」

 

チャイナタウンを歩いていると、そこら中からおいしそうな匂いが漂ってきます。店先に中国の点心や北京ダックを吊るしているお店などもあって、見ているだけでお腹が空いてきます。

どのお店もあまり入りやすい雰囲気とは言えないのですが、一人客も多そうで入りやすかったので、筆者が選んだのは中華レストラン「New King。黒い内装がシックな中華料理のレストランですが、どのメニューも比較的手頃な価格です。

お昼時には、焼き豚、鶏、鴨などから選べるお肉とご飯ものが一皿にたっぷり盛られたランチが食べられます。そのお値段は12ユーロ。ボリュームたっぷりなので、お客さんの中には食べきれない人が続出していました。

その他、魚一匹を丸ごと揚げたり焼いたりして調理してくれるメニューも目玉です。魚の種類には、スズキ、カレイなどがあり、30ユーロ程度から楽しめます。こちらはディナー向きかと思いきや、お昼から多人数連れでこちらのお魚メニューを楽しんでいる中国人のグループもいました。

筆者が注文したのは、温かい麺類とお肉をそれぞれ好みで選べる麺メニュー。小サイズが8ユーロ、大サイズが10ユーロです。小さい方を注文したところ、麺はかなり少な目でしたが、載っている具(海老ワンタン)がとても大きく、5切れ入っていたので、十分おなか一杯になりました。女性ならこのサイズで十分だと思います。寒い日には特に嬉しいスープ入りの麺類が充実しています。ただ、味付けはかなりしっかり目だったので、濃い味がお好きな方におすすめしたいお店です。

店内は広々としていて、大人数にも対応できそうです。また、一人で入店しても同じようなお客さんが多いので、居心地よく食事ができます。ホットの中国茶(2ユーロ)を頼んでみると、香り高いジャスミンティーでした。なお、支払いには10ユーロ以下はカードが使えないとのことですので、ご注意を。

 

インフォメーション

名称:ニューキング(New King)

開店時間🕚::11:00~22:30

住所:Zeedijk 115-117、1012 BB、Amsterdam

公式ウェブサイト:http://www.newking.nl/

 

インパクト大の中国式寺院

 

ゼーデイク通りが終わりに差し掛かるあたりで、右手に突如、華やかな黄色と朱色が目をひく巨大な建物が現れます。英語だとBuddhist temple Fo Guang Shan」、中国語だと「荷華寺」と呼ばれています。お寺の建物に入ると、おこうの香りが漂う、色彩豊かな仏教美術の世界が広がっています。

中国人実業家たちによって建てられたこのお寺は、2000年9月にベアトリクス女王によって公開されて以来、仏教徒だけではなく、地元住民や観光客など、世代や人種を問わず幅広い人に門戸を開いています。誰でも気軽に入って見学できる、開放的な雰囲気の仏閣です。お寺なのに、よく見かけるような古くて暗い雰囲気は一切なく、お店のように入りやすいのがおもしろいと思いました。実際に仏教にまつわる彫像や数珠なども一角で販売されていましたが、基本的には観光客やお参りに来る人が多いようです。

写真撮影をしていいかスタッフの女性に尋ねると、「もちろん!」と快諾してくれました。また、毎日曜日にはこのお寺や別会場にて、瞑想をする会や集会が行われるのだとも教えてくれました。

普段の催事に加えて、この界隈では、中国のお正月・春節のお祭りの期間はにぎやかになりそうですね。1月末にまた訪れてみたいと思いました。

 

インフォメーション

名称:荷華寺(Buddhist temple Fo Guang Shan)

住所:Zeedijk 106-118,1012 BB AMSTERDAM

公式ウェブサイト:http://ibps.nl/

 

大賑わいの中国式スーパーマーケット

 

ニューマーケット(Niewmarkt)の広場に抜ける手前で、中華街はほとんど終わりに差し掛かります。先ほどのお寺の左隣には、中国式の点心や蒸しパン、お菓子を一つから店先で販売してくれるお店もあるので、おやつにぴったりです。店先のショーケースを見て、気になるものがあったら買い食いしてみても良いですね。筆者もお肉の入ったパイのような、お饅頭のような品を味見してみたのですが、できたてでおいしかったです。

 

もう一つのおすすめのお店は、ニューマーケットの広場を抜けて、お城のような建物の向こう側にあるアジアン・スーパーマーケットの「Amazing Orientalです。品ぞろえが豊富で価格も安いので、店内はアジア人にかぎらず、地元住民たちでにぎわっています。アジア料理に欠かせないお米や調味料、調理器具からお豆腐などの生鮮食品までが一通り取り揃えられているので、おすすめです。このスーパーに行けば、自宅でも日本料理が再現できるかも!? チャイナ・タウン歩きの終わりにぴったりの、お土産が見つかる場所です。

 

インフォメーション

名称:Amazing Oriental

開店時間:月曜から日曜 9:30~18:00

住所:Nieuwmarkt 27、1011 JS、Amsterdam

公式ウェブサイト:http://amazingoriental.com/winkels/amsterdam/