アムステルダムのクラフトビール醸造所「ブリュワリー・アイ(Brouwerij ‘t IJ)」

アムステルダムの町外れには風車があり、そのふもとにはビール醸造所があります。ベルギービールのおいしさに開眼したミュージシャンが始めた、ベルギービール式の醸造所兼ビアバー、それがブリュワリー・アイ(Brouwerij ‘t IJです。

 

わざわざ行きたいブリュワリー

 

アムステルダム中央駅からは、メトロ51・53・54番いずれかに乗って「Weesperplein」で降車し、地上でトラム10番に乗り換えて停留所「Hoogtekadijk」まで行けば、目の前に目印になる風車がそびえたっているのですぐにわかると思います。

周囲にはとりたてて目立つ観光スポットがあるわけではないので、わざわざ出かけるビール好きや地元客で賑わうブリュワリーのようです。

 

よりどりみどりのクラフトビール

 

ドアを開くと、生ビールのタップがずらりと並ぶカウンターがすぐに目に飛び込んできます。若い店内スタッフたちが準備万端、注文を受けるのを待っています。まずはメニューに目を通して、最初の一杯を選んでみました。

さっそく乾杯!

私は「IJBOK」という、季節限定のBokbierと呼ばれるコクのある深い味のビールをチョイス。わずかな粘り気と独特の香りがあり、好き嫌いが分かれそうな個性のあるビールでした。アルコール度数は6.5パーセント。

連れの友人は、このアイ醸造所オリジナルの限定クラフトビール「PLEZNを選びました。「ここでしか飲めない」と言われると、試したくなりますよね。飲んでみると、すっきりとしてのど越しがいい、軽くてクリアなビールでした。飲み始めに最適です。

 

この醸造所「ブリュワリー・アイ(Brouwerij ‘t IJ)」のビールは、鉄球を足に付けられたガチョウのイラストがトレードマークです。ビール瓶のラベルにプリントされているほか、ロゴマークがプリントされたTシャツやトートバッグ、スウェットなどのオリジナルグッズにも登場します。ビアバー内でそれらのグッズが販売されていました。ビールが気に入ったなら、記念にお土産として買っていったらいいかもしれません。

 

嬉しいテイスティングセットもあり

 

さて、最初の一杯を飲みながら、メニューをしっかり見てみます。「テイスティングセット9.95ユーロ」という文字を見つけて、心が躍ります。5種類のビールが小グラスでサーブされて、それぞれ飲み比べができるというので、注文してみました。飲んでみて、筆者の個人的な印象を下記に記してみます。ご参考になれば幸いです。

<テイスティング>

・PLAZEN ……クリアですっきり飲みやすいオリジナルビール

・NATTE……色が濃い目で、クリーミーな印象のビール

・ZATTE……1985年にこの醸造所で初めて製造された記念すべきビール

・IJWIT……小麦で作られたフルーティでさわやかな白ビール

・COLUMBUS……どっしりとした味わいで、度数も9パーセントととても高いビール

 

筆者が気に入ったのは、「NATTE」と「IJWIT」の2種類。どちらも口当たりが重くなく、飲んだ後も比較的さっぱりするので、飽きることがなく飲めると思います。もちろん、重厚なビールを飲みたい方には、飲みごたえがあるCOLUMBUSを始めとするビールもあるので、ご心配なく。

いろいろな種類のビールを試し飲みしていたら、今度はビールに合う軽い食事がほしくなってきました。そこでフードメニューを手に取ってみると、おつまみ(スナックと呼ばれています)メニューの筆頭に、ベルギーチーズ、そしてサラミが並んでいます。さらに、その両方が味わえる「コンビ(6ユーロ)」というメニューがあったので、オーダーしてみました。

 

おつまみもハイクオリティ

 

ナイフを突き刺してラフに提供されたのが、「OX生ソーセージ」。1本を半分にカットしたものです。実際は、固すぎないサラミで、好きな厚さに切って、皮を取り除いて食べます。噛めば噛むほど味わいが出てくるおいしいサラミでした。

ベルギーチーズのダイス状カットは柔らかくて食べやすい味のチーズで、重たくない、熟成の若いチーズでした。

以上の「コンビ」メニューは、上記のサラミが半分、そしてチーズが小さいボウル山盛りでサーブされます。2人連れなら、これが一番ちょうどいいポーションだと思います。チーズ単品で注文しているお客さんもいましたが、小皿にどっさりと載ったチーズを見て、私たちは「あれは食べきれないだろうな……」とあっけにとられていました。チーズ大好きなオランダ人のような人と一緒なら話は別ですが、日本人の方には、ハーフポーションの「コンビ」を注文することを強くおすすめします。その他、とろんとした触感の羊のチーズもメニューに載っていて、興味を惹かれました。

 

醸造所裏側ツアーも開催

 

この醸造所では、金曜・土曜・日曜の週末の午後に、英語とオランダ語でそれぞれ醸造所内のツアーが行われています。チケットは20枚限定なので、どうしても見たい! という方は、開店後すぐなど、なるべく早めにチケットを買っておいた方がいいそうです。なお、ツアーがなくても、タンクなどの醸造所の一部は、少しだけですが店内からも覗くことができますが、詳しく知りたい方にはツアーが最適のようです。

 

和気あいあいとした雰囲気の店内

 

土曜日の夕方16時の時点で、お店は満席に近くなってきました。長いベンチのような座席に座っていると、自然と他のお客さんが相席となります。ビールを楽しく飲んでいると、周囲に座っている人も一緒に陽気に盛り上がって、暖かい雰囲気の中、アムステルダムの地ビールを味わうことができました。一人で飲みに来ているおじいさんなどもいて、地元の人にも愛されている事実がうかがえます。観光客はそこまで多くありませんでした。

 

このお店は、アムステルダム有数の風車のもと、地ビールを地元の人に交じって楽しめる場所です。郊外ですが、トラムを使えば中心街からのアクセスは悪くないので、ぜひ一度訪れてみてください。また訪れたくなるような、居心地の良いビアホールで、地ビールファンには絶対に見逃せない、おすすめのビールスポットです。

なお、訪問の際には、営業時間をよく確認していただきたいです。午後2時から8時までの限定で、醸造所ツアーなどの特別イベントも開催時間が限定されているので、事前にチェックするのがベストです。おいしいクラフトビールを手にして素敵な時間が過ごせますように!

 

インフォメーション

 

名称:ブリュワリー・アイ(Brouwerij ‘t IJ)

住所:Zeeburgerpad 55 1019AC Amsterdam

営業時間:14:00~20:00

公式ウェブサイト:http://www.brouwerijhetij.nl/?lang=en