オランダのビーチ・サントフォールト(Zandvoort)

オランダというと運河のある街のイメージが強いので、海からの距離が近いことはあまり知られていないのではないでしょうか。ところが、アムステルダム中央駅から電車でわずか30分弱の場所に、美しいビーチが存在するんです。それが、サントフォールト(Zandvoort)の浜辺です。都心からすぐの好立地に、ビーチサイドの開放的な空間が広がっており、いろいろなアクティビティが楽しめる場所なんです。

 

春夏におすすめのオランダの海辺

 

北海に面したオランダの海岸沿いと聞くと、どこか寒そうなビーチを想像するかもしれません。その予想にもれず、オランダは夏でも最高気温20度前後の日が続くことが多いのが事実です。

それでも、春夏のお天気の良い日には、ビーチで過ごす時間は格別です。太陽が顔をのぞかせた日にはときに30度を超える日があります。そのようなとき、多くのオランダ人は半そで・短パンを身にまとい、ピクニックの食材とビールを担いで自転車をこぎ、ビーチにこぞって出かけます。暑すぎず、涼しすぎずの好天の日はとくに、海の近くでゆっくり過ごすのにちょうどよい陽気で、サントフォールトが一番楽しめる瞬間です。

サントフォールトのビーチへの最寄り駅は、Zandvoort aan Zeeという電車の駅です。駅を出てから海岸までは約500メートル、徒歩だと5分もかからないほどの近さです。

整備された砂浜を歩こう

 

サントフォールトの浜辺は、細かくてさらさらした砂で満たされています。裸足で歩くのに気持ちの良い、質の良い砂浜です。波打ち際には、あさりやしじみのような色とりどりの貝が数多く打ち寄せられていました。足を水に浸してみるだけで、心身がリラックスしてきます。海水は泳ぐのにはちょっと冷たいのですが、触ってみたり裸足で歩くだけでも気持ちがいいものです。

海岸線沿いには、レストランやリゾートハウスの建物がずらりと並んでいます。軒を連ねるビーチハウスには、それぞれ趣向の異なる広々としたテラス席が用意されていて、日光浴をしたい方にぴったりです。一方、日焼けが気になる方は、ビーチハウスの屋内で食事やドリンクを楽しむことができますので、ご安心あれ。

ビーチハウスと日焼けの楽しみ方

 

ビーチハウスのテラスに座って遠い水平線を眺めていると、どこかノスタルジックな気持ちになってきます。のんびりとした時間が過ぎていきます。やはり海の近くで過ごす時間というのは、特別ですね。

冷えたビールが格別に美味しいのも「海効果」でしょうか。値段は、アムステルの生ビールが小グラス2・5ユーロと、街中のパブやレストランとはあまり変わらないお手頃価格でした。

オランダ人の多くは、浜辺に日光浴をしに訪れます。日本とは違って、こちらは老若男女問わず、「夏は日焼けをしてこそ」という日焼け信仰が広まっているので、太陽が出ているときにはここぞばかりに太陽の下で肌を焼く人で浜辺は溢れます。こちらの薬局には、日焼け止めクリームのほかに、こんがり日焼けしながらもUVをカットするというクリームも販売されているので、たくさん日光を浴びる際には、いずれかのクリームでお肌を守っておくことをおすすめします。

おすすめジェラートショップ「ルッカ」

 

さて、海岸沿いに南へ下っていくと、サントフォールトの街の入口に差し掛かります。広場には露店が出ていて洋服やアクセサリーなどを販売する小さなマーケットが行われていることもあります。

食後やおやつの時間帯には、広場の脇にあるこちらのジェラートショップ「ルッカ(Lucca(住所:IJssalon Luca, Badhuisplein 11, 2042 JB Zandvoort)がおすすめです。イタリア人も納得の美味しさで、サントフォールトでも評判のジェラート屋さんで、味の種類も豊富なので、ぜひ立ち寄ってみてください。

 

小さな街を散策するひととき

 

ジェラート店のある広場を通り抜けてサントフォールトの街中に進むと、観光客向けのお土産物屋やビーチグッズ、衣服のお店があり、その先にはちょっとしたレストランやパブが数多く軒を連ねています。地元の人がテラス席に腰かけて道行く人を眺めたり友人とおしゃべりに興じたりするようすは、オランダの小さな町で昔から繰り広げられてきただろう風景を感じさせます。

街の中心にはサントフォールトの市庁舎があり、正面には、街のシンボルである3匹のクロスした魚をモチーフにした小さな噴水と、階段で上がったところに玄関口があって、なんともかわいらしい建造物です。

移動式のフィッシュスタンド(Vishandel)

 

一方、海岸線沿いに北上すると、少し雰囲気の違うエリアがあります。堤防沿いには、いくつかの移動式フィッシュスタンドが立っていました。オランダ名物のシーフードを使ったスナックが気軽に楽しめるフィッシュスタンド周辺には、どの時間帯もお腹を空かせた人でにぎわっています。

オランダ名物のニシンの塩漬け「ハーリング(Haring」や、茹でたエビ、おなじみの白身魚のフライ「キベリング(Kibbeling)」のサンドイッチなどが定番のメニューです。ジュースやビールなどのドリンク類もこちらのフィッシュスタンドで購入することができます。

数あるフィッシュスタンドの中でも個人的におすすめなのが写真のお店。白身魚やすり身、えび、ムール貝などのシーフードフライの盛り合わせにカクテルソースやタルタルソースを添えてもらってみてください。値段は魚の種類によって異なりますが、大体5ユーロから7ユーロ程度で、直径20センチメートル程度のお皿いっぱいに盛られて出てくるので、おやつなら2人でもお腹いっぱいになるくらいのボリュームです。

付近の浜辺には、夏のシーズンだけレンタルできるプレハブのリゾートハウスがずらりと並んでいます。ここから更に北上すると、チケットを購入すれば入れる音楽つきのパーティーが行われている会場や、水着をつけないで日光浴したり海水浴したりできるヌーディストビーチが広がっているそうですが、筆者はまだ訪問したことがありません。

オランダの夏は、夜10時を過ぎても日が沈まないため、人々は夕方遅くまで、海辺でゆっくりと過ごします。オランダのビーチを手軽に体験するのにぴったりなサントフォールト。お天気の良い日にぜひ訪れてみてくださいね。